Installation: June 2010

The space of mental sheen - 不在亦不不在

 2010年6月30日(水)~7月6日(火)ギャラリー西利(京都)

                    

この私の創作は『中論』・「八不」の視覚化。そしてそれは、自身が脱落、空の境地へ至ろうとする現実生活の実践、生きるということ。

また、芭蕉が言い放ったように、「唯これ天にして、汝が性のつたなきを泣け」、人の世界に踏み歩く影の道が、実は、光り輝く空間であるというコンテキストで、視覚的美の世界が資本主義優位的現実にモマレル人の気持ちの潤いになるということをしめすアプローチでもあります。

タイトル、「The Space of Mental Sheen ― 不在亦不不在」は、龍樹(インド、紀元150~250年、初期大乗仏教の確立者といわれている)が「縁起・空・中」を論じた主著『中論』(原名そのものではない)に記される八つの否定、「不生亦不滅、不常亦不断、不一亦不異、不来亦不出」より、実在は否定され、実相を見出す世界。その境地、妙なる次元にいたれば、精神は解き放たれ、直感が輝く、実に素晴らしい世界だと数多の導師が示されています。

実に素晴らしい世界、The Space of Mental Sheen、精神の輝く空間。本来執着の無い世界には何も必要がない、しかし、何事も無いけれど何事かある世界。「意図的な計らいの否定、自他のない次元、目にうつるモノ・耳にきこえるモノ・手にふれるモノ、そのモノになりきる」という発想から、何か・・・気配する次元を、「たたずまい」を、私の今の次元で、創建します。

「たたずまい」、妙なる次元の視覚化。脳のレントゲン写真をコピーして、墨・胡粉等を使った小品を一巡させ、アルミフィルム・墨による平面作品で方位を示しました。

この現実世界は、すべてが等しく、太陽と月の光をうけ、水によって潤される。ナニモノにも、誰にもあたえられている基本的なこと、生命を輝かせる機会と存在のみいだし。自らは不在であり、醸し出す気配で他者の眼にみいだされる佇まいとして、自らなるものとして存在することへの幸い。人生は美しいと結べる幸いへの期待をこめて。

                                                         

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